世界三大美術館のひとつ、ニューヨークにある「メトロポリタン美術館」の西洋絵画コレクションから名品65点もの作品が来日します。今回、来日する作品のうち46点が日本初公開!
メトロポリタン美術館展の基本情報・アクセス・見どころ・感想などをご紹介します。
大阪開催後、2022年2月9日から東京の国立新美術館へ巡回します。
メトロポリタン美術館展 公式サイト>>
- メトロポリタン美術館展 基本情報
- メトロポリタン美術館展 チケット情報
- メトロポリタン美術館展 見どころ
- ヨハネス・フェルメール「信仰の寓意」
- フランソワ・ブーシェ「ヴィーナスの化粧」
- オーギュスト・ルノワール「ヒナギクを持つ少女」
- レンブラント・ファン・レイン「フローラ」
- エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブラン「ラ・シャトル伯爵夫人」
- マリー・ドニーズ・ヴィレール「マリー・ジョゼフィーヌ・シャルロット・デュ・ヴァル・ドーニュ(1868年没)」
- エドガー・ドガ「踊り子たち、ピンクと緑」
- ポール・セザンヌ「リンゴと洋ナシのある静物」
- クロード・モネ「睡蓮」
- ジョルジュ・ド・ラ・トゥール「女占い師」
- カラヴァッジョ「音楽家たち」
- ルカス・クラーナハ(父)「パリスの審判」
- ラファエロ・サンツィオ(サンティ)「ゲッセマネの祈り」
- フラ・アンジェリコ「キリストの磔刑」
- メトロポリタン美術館展 まとめ
- 堺 アルフォンス・ミュシャ館もおすすめ
メトロポリタン美術館展 基本情報
展覧会名 :メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年
開催期間:2021年11月13日 ~ 2022年1月16日
休館日 :月曜日(1月10日開館)・年末年始(12月30日~1月3日)
開館時間:9時30分~17時(入館は16時30分まで)
会場:大阪市立美術館 大阪市天王寺区茶臼山町1-82
アクセス:JR・地下鉄 天王寺、近鉄大阪阿部野橋 徒歩5分 天王寺公園内
天王寺駅 地下からのアクセス
JR・地下鉄(大阪メトロ)は「天王寺駅」、近鉄は「大阪阿部野橋駅」です。
全ての路線が地下通路でつながっているので、地下を通ってあべちか4番出口から地上に出ます。
あべちかの4番出口は、階段とエスカレーターがあり、駅側から進むと階段の向こう側にエスカレーターがあります。
4番出口を上がったら左に進みます。(正面に天王寺駅前交番があります)
ひたすら真っすぐ進みます。
途中、ドックランのあるペットパラダイスや地元の物を多く扱っている「よってって」が右手に見ながら進みます。
左側に「てんのうじどうぶつえん」の入口、右に旧黒田藩の蔵屋敷長屋門が見えたら、その間の道を進みます。ここらあたりから通天閣が見えてきます。
やだらかな坂を進みます。
大阪市立美術館に到着です。
駅から徒歩4~5分です。
天王寺駅 地上からのアクセス
天王寺駅前の交差点に陸橋が架かっています。
陸橋から通天閣が見える方向に降りるとすぐにJRの線路を越える橋があるので渡ります。
天王寺公園の入口です。
真っすぐ進みます。
大阪市立美術館への看板があるのでここを右へ行くと地下からのアクセスと同じ道(ペットパラダイスのあたり)に出るので、あとは同じです。
地下からでも地上からでも、駅からは4~5分です。
動物園前駅からのアクセス
大阪メトロ「動物園前駅」からも歩くことができます。
1番出口から地上に上がり、そのまま少し進んで最初の曲がり角を左折します。
「てんのうじどうぶつえん」の矢印看板を目印にしてください。
そのまま進んで、JRの高架をくぐるトンネルを抜けます。
(この先の狭い商店街は大阪らしいディープなところなので苦手な人は、トンネルを抜けてすぐに右へ進み阪神高速沿いを行けば天王寺動物園ゲートに着きます)
そのまま、アーケードのある狭い商店街を進むと「きてやこうて屋」があるので、左の道を進みます。
「串かつだるま」に突き当たったら、右折して真っすぐ進んでください。
すぐに天王寺動物園のゲートが見えます。ゲート横の階段を上がってください。
階段を上ると正面に大阪市立美術館が見えます。
手前の階段を上がれば目の前に美術館があります。
振り返ると通天閣がきれいに見えますよ。
音声ガイド
音声ガイドナビゲーターは、俳優の佐々木蔵之介さんです。
入場口の左側に貸し出しブースがあります。
コインロッカーはあるのか?
美術館に入って左手に100円返却方式のコインロッカーがあります。取り忘れに注意です。
コインロッカーに財布を入れてしまうと、ショップでお買い物ができなくなるし、防犯上でも財布や貴重品はロッカーに入れないほうが良いです。
所要時間
11時に入場、ゆっくり鑑賞して途中ビデオ室に15分ほどいて、またゆっくり鑑賞して出たとき12時だったので、約1時間。もし、ビデオ鑑賞をしなければ、45分程度ですね。
メトロポリタン美術館展 チケット情報
日時予約が可能な方は、予約して行かれると待ち時間がありません。
時間指定は1時間単位で最初の30分は入場者が多いらしいと聞いたので、平日10:30~11:30の予約をして11時頃行きました。
美術館入口には当日券を購入する40人程の列ができており、係員の「QRコードをお持ちの方?」の声に手を挙げたのは3人で行列から外れてすんなり入ることができました。
当日券は毎日販売されますが、完売することもあるし入場制限で待たされる場合もあるので、日時指定券を購入されることをおすすめします。
チケットは日時指定
日時指定予約制のオンラインチケット
一般 2,100円/高大生 1,500円
※中学生以下、障がい者手帳などをお持ちの方(介護者1名を含む)は無料(要証明)
※本展は、大阪市内在住の65歳以上の方も一般料金が必要です。
前売券の販売はありません。
美術館窓口で当日券が販売されます(各日販売されますが、完売する場合があります)
また、会場内の混雑状況により、入場制限されることもあります。
【無料入場対象の方・観覧券をお持ちの方】
無料入場対象の方・観覧券(無料観覧券、タイアップ観覧券など)の方は、日時指定不要ですが、混雑状況により待たせれることがあるので、事前に日時指定(無料)をすると待ち時間がありません。
(中学生以下の方が保護者と同時入館する場合には、中学生以下の日時指定は不要です)
日時指定オンライン予約の方法
公式サイトのオンラインチケット
① 日時指定観覧券 or 日時指定予約のみ 選択
② カレンダーから日を選択して「ご来場時間を選択して下さい」のプルダウンリストをクリック
③ 時間を選択 ラジオボタンをポチッとしてください
④ 購入枚数を選択して「チケットを選択する」
⑤ 確認画面がでるので、日時枚数をチェックして「次へ」
⑥ 購入者情報を入力
- Eメールアドレス
- 名前(姓)
- 名前(名)
- フリガナ
- 国
- 州/省(入力不要)
- 郵便番号
- 都道府県
- 市区町村番地
- 建物名、部屋番号
- 電話番号
- 性別
- 年代
⑦ 利用規約を読んで、同意するチェックを入れて「チケットを申し込む」
⑧ 支払い情報入力(クレジットカード・d払いなどの情報を入力)
⑨ 申込番号が表示されるので、メモするかスクリーンショットを取ります
「チケットを表示する」をクリックすると、下記画像が表示されます
⑩ QRコードが表示されます
⑩ イーテックスからメールが届いているので確認!
メールの中の再表示用URLをクリックすると、QRコードがでます
午前中に行かないと当日券はなくなるかも?
午前中は当日券を購入する人が多いので、並ばなくてはいけないかも?
午前中は入場者も多いので、入場制限がされるかも?
土日の当日券が少ないかも?完売するかも?
美術館に行かないと当日券の状況がわからないので、予約が可能な方は予約がおすすめです。
あべのハルカス美術館との相互割引
あべのハルカス美術館「コレクター福富太郎の眼 昭和の名実業家が愛した珠玉のコレクション」と「イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜」で当日券を購入する際に、「メトロポリタン美術館展」のチケット(半券も可)を提示すると100円引きになります。
また、「メトロポリタン美術館展」の当日券を購入する際に「コレクター福富太郎の眼 昭和の名実業家が愛した珠玉のコレクション」と「イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜」(半券も可)を提示すると100円引きになります。
※ 1枚に付き、1人1回限り有効、他の割引券との併用は不可です。
「コレクター福富太郎の眼 昭和の名実業家が愛した珠玉のコレクション」
2021年11月20日 ~ 2022年1月16日
「イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜」
2022年1月28日 ~ 2022年4月3日
メトロポリタン美術館展 見どころ
私の超個人的感想とともに見どころ作品をご紹介しています。
第一展示室から第二展示室への途中にビデオ室があるので、時間がある方は寄って鑑賞してください。
もう一度、第一展示室に戻って作品を見たくなりますよ。
ヨハネス・フェルメール「信仰の寓意」
1670-72年頃 油彩・カンヴァス 114.3 x 88.9 cm(日本初公開)
キリストが磔になってる画中画、テーブルの上には十字架に聖杯とミサ典礼書、地球儀を踏む胸に手を当てた女性、床にはつぶれた蛇とりんご。宗教的な意味合いのモチーフが多く描かれた作品。
女性の目線は、天井から吊り下げらえたガラスの球体のように見えますが、どんな意味があるんだろうと思っていたら、説明書きに「天国」を意味していると書かれていました。
人だまりができていて、正面から見ることはできませんでした。
こんなに大きかったかなぁ~と思うくらい大きかったですね。
フランソワ・ブーシェ「ヴィーナスの化粧」
1751年 油彩・カンヴァス 108.3 x 85.1 cm (日本初公開)
ルイ15世の公妾、ポンパドゥール夫人がパトロンをしていたブーシェの作品。
パリ近郊のベルヴュー城のポンパドゥール夫人の部屋の装飾画として対の作品の1枚です。
モデルはポンパドゥール夫人ではありませんが「ヴィーナスの化粧」という劇の主役を演じた彼女を喜ばせるに十分の作品となっています。
女性の白い肌、天使たち、鳩、幸せを絵に描きました作品だと思ってましたが、実際に目にすると椅子の後ろに描かれた他の天使の色味に違う天使?が気になってしまって、うふふ幸せだけの作品じゃないんじゃないかと思いましたが、どうでしょう?
オーギュスト・ルノワール「ヒナギクを持つ少女」
1889年 油彩・カンヴァス 65.1 x 54 cm
若い頃のぷっくりとしたやわらかい感じが可愛い♪
物思いにふけっているのか、ただぼぉ~としてるだけなのか、少女の表情がいいです。
若いっていいな!
レンブラント・ファン・レイン「フローラ」
1654年頃 油彩・カンヴァス 100×91.8cm
服の素材が「麻」なんじゃないかと思っていたら、麻だということがわかり感動しちゃったよん♪
エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブラン「ラ・シャトル伯爵夫人」
1789年頃 油彩・カンヴァス 114.3×87.6cm
マリー・アントワネットの肖像画で有名な エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブランの作品。
フランス革命のときには、あれだけ恩恵を受けていたにも関わらずマリー・アントワネットを見捨てて亡命した強かなヴィジェ=ルブランですが、作品は優しい雰囲気です。
モデル ラ・シャトル伯爵夫人の優雅な微笑は、いろいろな意味で豊かだったんだろうと想像できます。
マリー・ドニーズ・ヴィレール「マリー・ジョゼフィーヌ・シャルロット・デュ・ヴァル・ドーニュ(1868年没)」
1801年 油彩・カンヴァス 161.3×128.6cm
すごく魅了された作品。
逆光なんですよ。後ろから光があたっているので、顔が暗く表情も沈んでいます。
窓ガラスは割れていて、そこから隣のビルの屋上には楽し気なカップルが見えています。
エドガー・ドガ「踊り子たち、ピンクと緑」
1890年頃 油彩・カンヴァス 82.2 × 75.6 cm
舞台裏で衣装や髪型を整える少女たちを捉えた作品。
この作品を描いた頃は、ドガの視力は衰えていたと言われています。
ポール・セザンヌ「リンゴと洋ナシのある静物」
1891–92年頃 油彩・カンヴァス 44.8 × 58.7 cm (日本初公開)
リンゴなのか?なんだかちょっと違う果物の見えなくもない(笑)
机がグラつくんじゃないかと不安な気持ちになる。
クロード・モネ「睡蓮」
1916–19年 油彩・カンヴァス 130.2 × 200.7 cm(日本初公開)
モネの睡蓮といって思いだす睡蓮とはちょっと違う感じの睡蓮。
睡蓮の横に掛けられてた「木馬に乗るジャン・モネ」もとても素敵な作品でした。
ジョルジュ・ド・ラ・トゥール「女占い師」
おそらく1630年代 油彩・カンヴァス 101.9 x 123.5 cm(日本初公開)
コインを渡している老婆が男の気を引いてる隙に、周りを囲んでいる三人の女性が男から金品を盗んでいるところです。
右から二人目の女性が男を観察するように視線を向けているが、気付かれないようにそっと鎖を切ろうしているその表情がとても面白いです。それぞれの表情や視線と行動が怪しいところが笑えます。
作品を見たら、なんだか男の人の手が汚れているように見えるんですよ。本当にお金持ちなの?身に付けてる装飾品は本物なの?もしかして、逆に騙そうとしてるんじゃない?なんて思ってしまいました。
カラヴァッジョ「音楽家たち」
1597年 油彩・カンヴァス 92.1 x 118.4 cm(日本初公開)
パトロンであったデル・モンテ枢機卿の家で世話になっている間に描かれたもので、左端にキューピッド、右から二番目がカラヴァッジョ自身だと言われています。
みなさん半裸でなんとなくエロというか卑猥な感じがします。
隣で鑑賞していたおばさまが「これが男の色気やな」とつぶやいてました。
そう、なんか艶めかしいんだよね。
ルカス・クラーナハ(父)「パリスの審判」
1528年頃 油彩・板(ブナ) 101.9 × 71.1cm(日本初公開)
神話「パリスの審判」の場面が描かれています。
ものすごくザックリいうと誰が一番美しいかという美女コンテスト、審査員の名前がパリスなんです。本当は王子ですが、生まれたときに災いをもたらすと山に捨てられ、そこで羊飼いに育てられたパリスが、なんだかんだで審査委員長って感じです。
三人の女性が横・正面・後ろを向いているところがとてもおもしろい。
ラファエロ・サンツィオ(サンティ)「ゲッセマネの祈り」
1504年頃 油彩・板 24.1 × 28.9 cm(日本初公開)
ゲッセマネの祈りとは、キリストが磔になる前夜に弟子たちとオリーヴ山のゲッセマネの園で祈りを捧げたことです。キリストの傍らで、弟子たちは眠りこけていますね。
フラ・アンジェリコ「キリストの磔刑」
1420-23年頃 テンペラ・金地、板 63.8 x 48.3 cm(日本初公開)
キリストの磔刑は、キリストの処刑場面で一番重要であり、いろいろな人がこの場面を描いています。
背景が金色で天使が飛んでいます。前で倒れているのが母マリアですね。
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メトロポリタン美術館展 まとめ
とても素敵な作品ばかりで、メトロポリタン美術館も改修工事がなければ貸し出ししてくれなかったんじゃないかと思います。
一番印象深かったのは、 ジョルジュ・ド・ラ・トゥール「女占い師」 です。
それぞれの表情もおもしろかったですが、衣服の手触りや素材がわかりそうな感じに何度も近づいてみてしまいました。
フェルメール「信仰の寓意」 と カラヴァッジョ「音楽家たち」 は、人気作品なので人が固まっているので、正面からじっくり見るには少し時間がかかります。
展示室の出口を出たところにグッズ売り場があり、図録やポストカードなどが販売されています。
とにかくすごい人が多くて、レジは行列で「最後尾」の札を持ってる人がいるので、購入品が決まったら並んでください。30分くらい待つこともあるとか・・・。
平日の午前中に行きましたが、入館前の当日券の列とグッズ販売のレジ待ちの列ができていたくらいで、展示室内は混雑はしていませんでした。土日は当日券が完売することもあるというので、混雑しているかもしれませんね。
ザックリまとめると、とても楽しかったです♪
入口の広場にコミュニケーションロボット「Cruzr(クルーザー) 」がいるので、遊んでみるとおもしろいですよ。説明途中で画面が戻ってしまったので、まだまだかなぁ(笑)
堺 アルフォンス・ミュシャ館もおすすめ
大阪市立美術館のある天王寺からアクセスのよい 「堺 アルフォンス・ミュシャ館」 おすすめです。JR天王寺から阪和線で10分で堺市駅、駅から徒歩3分です。
入館料 510円とお得なうえに、イオンカード提示で100円引きと超お得。
開館:9時30分~午後5時15分(入場は午後4時30分まで)
休館日:月曜日(休日の場合は開館)
テーマ展示「ミュシャが描いたクリスマス」2021/11/20〜2022/01/30
企画展 ミュシャ・スタイルの秘密 2021/11/20〜2022/04/03
団体さんと一緒にならない限り、とても空いています。ゆっくりのんびりとミュシャを楽しむことができるので、天王寺(阿部野橋/近鉄)の大阪市立美術館に行かれるときに、ちょこっと足を延ばしてみては如何でしょう。
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