史上最大のフェルメール展!アムステルダム国立美術館

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フェルメール展 アムステルダム国立美術館

アムステルダム国立美術館で開催される「フェルメール展」は、28点の作品が集められます。

現存する作品が35点(+2点)と言われている内の28点!
世界7ヵ国、14の美術館からアムステルダムに集結します。
全ての作品が同時展示ではないので、一度に鑑賞することはできませんが、スゴイです。

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フェルメール展 基本情報

会場:アムステルダム国立美術館 >>

開催期間:2023年2月10日~6月4日(会期中無休)

チケット:30ユーロ(18歳以下は無料)常設展も含まれます。
オンラインで日時指定券が必要です。

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出品リスト

恋文

フェルメール 恋文

アムステルダム国立美術館(オランダ・アムステルダム)
油彩・カンヴァス 44cm×38.5cm

1971年、ブリュッセルの展示会に貸し出し中に盗難に遭った作品。
ナイフで切り取られて丸められていたので、発見されたときには大変なダメージを受けていました。

部屋の中を覗き見してるような気分にさせらます。
届いた手紙を召使から渡されて、困惑の表情の女主人。

誰からの手紙なのか・・・
開封後にこの表情がどうなるのか・・・

女主人と召使の表情の対比がおもしろいです。

画中画の帆船が、揺れる気持ちの表れでしょうか?

牛乳を注ぐ女

フェルメール 牛乳を注ぐ女

アムステルダム国立美術館(オランダ・アムステルダム)
油彩・カンヴァス 45.5cm×41cm

「真珠の耳飾りの少女(青いターバンの少女)」と並ぶ有名な作品で、2018年 東京・上野の森美術館で開催された「フェルメール展」で来日しています。

高価なラピスラズリを使用した「フェルメールブルー」で描かれたエプロンと、黄色い上衣が印象的です。これから固くなったパンを牛乳に浸してパンプディングにするんでしょうね。

壁に地図が描かれていたものを塗りつぶしたことが、X線調査でわかっています。

小路

フェルメール 小路

アムステルダム国立美術館(オランダ・アムステルダム)
油彩・カンヴァス 53.5cm×43.5cm

人物画の多いフェルメール作品の中で、2点ある風景画のうちの1つ。

フェルメールの家から見える建物を描いたとも言われていますが、どうなんでしょう。
デルフトには今もこのような建物があちこちにあります。

青衣の女

フェルメール 青衣の女

アムステルダム国立美術館(オランダ・アムステルダム)
油彩・カンヴァス 46.5cm×39cm

うれしい手紙なのか、悲しい手紙なのか、その表情から計り知ることはできません。
妊婦なのか、当時のファッションだったのか?

真珠の耳飾りの少女

フェルメール 真珠の耳飾りの少女

マウリッツハイス美術館(オランダ・ハーグ)
油彩・カンヴァス 44.5cm×39cm
※ 3月末までの展示で、その後はマウリッツハイスに戻ります。

「真珠の耳飾りの少女」を見て、少女に目が奪われてしばらく動くことができなかったです。
この作品を見て絵画鑑賞が趣味になったので、私にとって思い出の1枚。

振り返ったポーズ、少し開いた口、大きな瞳、青いターバン、真珠の耳飾りのどれもが印象的です。

ディアナとニンフたち

フェルメール ディアナとニンフたち

マウリッツハイス美術館(オランダ・ハーグ)
油彩・カンヴァス 97.8cm×104.6cm

神話を題材にした唯一の作品。
月の女神ディアナと従者ニンフたち(妖精)で、狩りに出かけた休憩中に足を洗ってる様子です。
左下の小さな犬、生きた動物が描かれているのはこの作品だけです。

以前は右上は青空でしたが、洗浄・修復時に塗り足されていたものと判明し、元々の暗い空に修正されてました。青空と暗い空では、印象が全然違います。
また、右端が12cm程切り取られていることも判明しています。

デルフトの眺望

フェルメール デルフトの眺望

マウリッツハイス美術館(オランダ・ハーグ)
油彩・カンヴァス 96.5cm×115.7cm

デルフトの街並みを港から眺めた風景画です。
建物の位置や寸法、高低差、水面に映る姿などは調整がされており実際とは違っています。

窓辺で手紙を読む女

フェルメール 窓辺で手紙を読む女

ドレスデン絵画館(ドイツ・ドレスデン)
油彩・カンヴァス 83cm×64.5cm

左側の窓から光が差し込むフェルメールらしさ満載の作品。

X線調査で壁に画中画が描かれていると判明したのは約40年前。
初期にはフェルメール自身が上塗りしたとされていましたが、詳しい調査により何者かによって手が加えられたものと判明し、長い修復によりキューピッドが現れました。
キューピッドの出現で、手紙がラブレターだとされましたが、表情が明るくないからラブレターなの?本当に?と思ってしまいます。

取り持ち女

フェルメール 取り持ち女

ドレスデン絵画館(ドイツ・ドレスデン)
油彩・カンヴァス 140cm×130cm

サインと制作年がある珍しい作品です。

右から、黄色い衣装の売春婦・高価な衣装のお客・売春婦とお客を仲介する「取り持ち女」・そして左端にいる男性は「絵画芸術」の画家の衣装と同じことからフェルメール自身と言われています。

赤い服の男性が持ってる金貨が、近くで見るとピカッ!とすごい主張してきます。

題名になっている「取り持ち女」の表情が、まさに「やりてババア」と言われる顔そのものですね。

地理学者

フェルメール 地理学者

シュテーデル美術館(ドイツ・フランクフルト)
油彩・カンヴァス 51.6cm×45.4cm

「天文学者」(ルーブル美術館所蔵)のモデルと同じで対になる作品。

着ているガウンは、当時「ヤポンス・ロック(Japonse rok)」と呼ばれてた着物だと言われています。着物と言うよりドテラのような感じに見えますね。

右手にはコンパス、壁には地図、棚の上に地球儀と地理学者らしさ満載です。

紳士とワインを飲む女

フェルメール ワイングラス(紳士とワインを飲む娘)

ベルリン国立美術館(ドイツ・ベルリン)
油彩・カンヴァス 67.7cm×79.6cm

男性が若い女性にワインを飲ませている=誘惑しているところです。
女性に注目すると、ワイングラスの中に鼻を突っ込んでおり、飲む干して様に見えるし、男性の手がデカンタを掴んでいるので、もっと飲ませようしてるように思えます。

窓のステンドグラスの模様は「節制」を表し、それらの行為の警告として描かれています。

右下の床の市松模様が、正方形ではなく長方形に見えるところがあって、歪みを感じます。

真珠の首飾りの女

フェルメール 真珠の首飾りの女

ベルリン国立美術館(ドイツ・ベルリン)
油彩・カンヴァス 56.1cm×47.4cm

フェルメールの作品によく登場する「黄色い上着」を着た女性が、身に着けた真珠の首飾りを持ち上げて、鏡を見ている姿です。

壁に地図、椅子の上にリュートが描かれた後に塗りつぶしたことが、X線により判明しています。

「マルタとマリアの家のキリスト」

フェルメール マリアとマルタの家のキリスト

スコットランド国立美術館(スコットランド・エジンバラ)
油彩・カンヴァス 158.5cm×141.5cm

フェルメール作品の中で一番大きな作品です。

聖書に関する題材を描いたもので、マリアとマルタ姉妹の家に招待されたキリスト。
マリアは座ってキリストの言葉を熱心に聞き、マルタはキリストをもてなそうと食べ物をすすめています。キリストは、マリアの姿勢を褒め、マルタに話しを聞くように諭している場面です。

ヴァージナルの前に座る女

フェルメール ヴァージナルの前に座る女

ロンドン ナショナルギャラリー(イギリス・ロンドン)
油彩・カンヴァス 51.5cm×45.6cm

43歳の若さで亡くなったフェルメールの最後の作品と言われています。

画中画にファン・バビューレンの「取り持ち女」が描かれているので、女性は恋に悩んでいたのでは?と推測されます。

ヴァージナルの前に立つ女

フェルメール ヴァージナルの前に立つ女

ロンドン ナショナルギャラリー(イギリス・ロンドン)
油彩・カンヴァス 51.8cm×45.2cm

手前の椅子、画中画のキューピッドから、女性は恋人を待っていると思われます。

「信仰の寓意」

フェルメール 信仰の寓意

メトロポリタン美術館(アメリカ・ニューヨーク)

キリストが磔になってる画中画、テーブルの上には十字架に聖杯とミサ典礼書、地球儀を踏む胸に手を当てた女性、床にはつぶれた蛇とりんご。宗教的な意味合いのモチーフが多く描かれた作品。

女性の目線は、天井から吊り下げらえたガラスの球体は「天国」を意味しています。

リュートの調弦する女

フェルメール リュートを調弦する女

メトロポリタン美術館(アメリカ・ニューヨーク)
油彩・カンヴァス 51.4cm×45.7cm

悪い環境に置かれ保存状態が悪く、真偽を疑われていましたが現在真作と認められている作品。
以前「窓辺でギターを弾く女」と呼ばれていましたが、ギターじゃないし、弾いてないですね。

これから来るであろう恋人を思って、窓の外を見るめているところです。

手紙を書く女

フェルメール 手紙を書く女

ワシントン・ナショナル・ギャラリー(アメリカ・ワシントン)
油彩・カンヴァス 45cm×39.9cm

フェルメール作品によく出る白い毛皮のついた黄色い上着を着ています。
テーブルの上には、真珠の首飾り・両耳の真珠のイヤリング、たくさんのリボン、こちらを伺う表情がとても優雅な雰囲気です。

天秤を持つ女

フェルメール 天秤を持つ女

ワシントン・ナショナル・ギャラリー(アメリカ・ワシントン)
油彩・カンヴァス 39.7cm×35.5cm

天秤で何かを量っているように見えますが、何も乗っていません。

画中画「最後の審判」は、大天使ミカエルが人の魂を公平に天秤で量りました。そのミカエルがいる位置に女性の頭部があるため、女性が量っているのは魂の価値を量っているのではとされています。

赤い帽子の女

フェルメール 赤い帽子の娘

ワシントン・ナショナル・ギャラリー(アメリカ・ワシントン)
油彩・板 22.8cm×18cm

真贋がハッキリしない作品です。

2018年に上野の森美術館で鑑賞しましが、本当に小さな作品でした。

フルートを持つ女

フェルメール フルートを持つ女

ワシントン・ナショナル・ギャラリー(アメリカ・ワシントン)
油彩・板 20cm×17.8cm

「赤い帽子の女」と同じように板で描かれた小さな作品で、真贋がハッキリしていません。

三角の帽子、円錐のアレを想像したんですが、そうすると縞模様が変だし、どんな形で縞模様がどんな風に入った帽子なんでしょう?

稽古の中断

フェルメール 中断された音楽の稽古

フリックコレクション(アメリカ・ニューヨーク)
油彩・カンヴァス 39.4cm×44.5cm

壁の画中画がキューピッド、机の上にリュートが置かれているので、二人は教師と生徒というだけではなく恋人ですね。

机の五線譜には音符が点描で描かれています。

婦人と召使

フェルメール 婦人と召使い

フリックコレクション(アメリカ・ニューヨーク)
油彩・カンヴァス 90.2cm×78.7cm

召使いが女主人に手紙を渡しているところです。

訳知り顔の召使い、困惑している女主人、二人の表情から手紙の差出人が訳ありであることがわかります。

士官と笑う女

フェルメール 士官と笑う娘

フリックコレクション(アメリカ・ニューヨーク)
油彩・カンヴァス 50.5cm×46cm

背を向けている士官の表情はわかりませんが、こちらを向いている女性が楽しそうに微笑んでいることから、和やかな会話がされていると感じます。

壁のオランダの地図は「青衣の女」にも描かれています。

ヴァージナルの前に座る若い女

フェルメール ヴァージナルの前に座る若い女

ライデンコレクション(アメリカ・ニューヨーク)
油彩・カンヴァス 25.2cm×20cm

1904年に知られるようになってから長い間贋作だとされていましたが、2004年に真作であることがわかりオークションで33億円の値段の付いた作品。

レースを編む女

フェルメール レースを編む女

ルーヴル美術館(フランス・パリ)
油彩・カンヴァス 23.9cm×20.5cm

若い女性がレース編みに集中している様子です。
声を掛けても気が付かないんじゃないかと思うくらいの集中が伝わります。

手紙を書く婦人と召使い

フェルメール 手紙を書く婦人と召使い

アイルランド国立美術館(アイルランド・ダブリン)
油彩・カンヴァス 71.5cm×60.5cm

2度の盗難に遭っていますが、取り戻すことができています。

手紙を書いている女主人、その様子に興味なく窓の外を見ている召使いの対比がおもしろいです。
床にはくしゃくしゃの手紙が落ちており、書き損じの手紙なのか、届いた手紙なのかはわかりません。

「聖女プラクセデス」

フェルメール 聖プラクセディス

国立西洋美術館(日本・上野)
油彩・カンヴァス 101.6cm×82.6cm

この作品も真贋がハッキリしない作品です。
作品の表記は「ヨハネス・フェルメール(に帰属)」とされています。

フェリーチェ・フィチェレッリ「聖プラクセディス」の模写で、違う点はフェルメール作品は手に十字架を握っているところです。真作ならフェルメール唯一の模写ということになります。

壺に殉教者の血を絞っているところで、その手には十字架が握られています。
言葉にすると怖い絵のように思いますが、とても魅力的な絵です。

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フェルメール展のまとめ

一度にこれだけのフェルメール作品が見られるのは、素晴らしいですね。
いろいろな旅行会社でツアーが組まれており、日本からも多くの方が訪れることでしょう。

行きたいですね、オランダ♪
フェルメール巡礼中で、このフェルメール展に行けば未鑑賞の「天秤を持つ女」「真珠の首飾りの女」「地理学者」「レースを編む女」「ヴァージナルの前に座る若い女」の5作品を鑑賞することができて、あと3作品になるんだけどなぁ~。

フェルメール展の期間中、アムステルダムはフェルメール色になるんでしょうね。

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