2021年7月3日から8月15日まで、大阪歴史博物館で「あやしい絵展」が開催されます。
あやしいは、怪しいなのか、妖しいなのか・・・
「絵に潜む真実、のぞく勇気はありますか?」
あやしい絵展の基本情報
展覧会名 | あやしい絵展 |
開催期間 | 2021年7月3日~2021年8月15日 前期 7月3日~26日/後期 7月28日~8月15日 |
休館日 | 火曜日(ただし、8月10日は開館) |
開館時間 | 9:30~17:00(金は20:00まで)※入館は閉館の30分前まで |
会場 | 大阪歴史博物館 6階 特別展示室 |
アクセス | Osaka Metro「谷町四丁目」駅 2号・9号出口 大阪シティバス「馬場町」バス停前 |
谷町四丁目駅 2号出口を出た歩道をそのまま200m進み、右側にあるNHK大阪放送局の中を通って行けます。
谷町四丁目駅 9号出口を出たら大阪歴史博物館があります。
谷町線利用の場合、中央線のホームを通った端の階段を上った改札を出て進むと9番出口があります。
9番出口を出ると広場になっているので、大阪城の見える方向に進むと大阪歴史博物館があります。
NHK 大阪放送局の中を通って大阪歴史博物館へ行くこともできます。
「馬場町」のバス停を下りたらすぐ左手に大阪歴史博物館があります。
- 「撮影不可」マーク以外の作品は撮影することができます。
- 声優 平川大輔さんによる音声ガイド 600円(約40分)があります。
- 100円返却式コインロッカーが1Fにあります。
あやしい絵展 チケット情報
当日券 | 前売券 | 団体券 | |
大人 | 1,500円 | 1,300円 | 1,350円 |
高校生・大学生 | 1,100円 | 900円 | 990円 |
- 団体券は20名以上。
- 中学生以下、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料(要証明書)
- 常設展との共通券(当日券のみ 一般1,950円・高大生1,390円)博物館窓口で販売
- 前売券は7月2日まで販売
相互割引
「ポーラ美術館コレクション展」あべのハルカス美術館(2021年7月9日~9月5日)の半券チケットを提示すると「あやしい絵展」(常設展との共通券含む)の当日券が団体割引料金となります。
また、あべのハルカス美術館で「あやしい絵展」の半券チケットを提示すると「ポーラ美術館コレクション展」の当日券が100円引きとなります。
オンライン予約
開幕前日まで前売券が発売されています。
- 公式オンラインチケット
- チケットぴあ【Pコード:685-561】
- CNプレイガイド
- セブンチケット【セブンコード:088-613】
- ローソンチケット【Lコード:53388】
- イープラス
- 近鉄駅営業所
- 大阪歴史博物館
あやしい絵展 見どころ
作品は前期(7/3~26)・後期(7/28~8/15)で入れ替わりもあれば、通期のもの、期間限定展示のものもあるので、公式サイトの作品リストをチェックして、見たい作品を見逃さないようにしましょう。
橘小夢「安珍と清姫」(7/3~26)
蛇になった清姫が安珍に巻き付いて焼いているところです。
安珍に顔を寄せている清姫は「とうとう自分のものになった」という感じの顔、安珍は諦めの表情なのかなぁ~それとも、これで終わるという安堵の表情なのか、わからない。どうでしょう?
木村斯光「清姫」
こちらの清姫は「恨み」の気持ちが出てて怖いです。
桃色の可愛らしい長襦袢と龍の模様の着物が対比が、なんだか表と裏のような感じ。
鱗模様は魔除けや厄除けの縁起のいい模様とされており、半衿や長襦袢によく使われますが、清姫の半襟が鱗模様だとこれから蛇になる暗示としか見えないです。
藤島武二「婦人と朝顔」
黒目がちなうつろな目が印象的な女性で、アンニュイとはこういうことなんだと思わせる作品。
胸元がグッと開いているのに、艶めかしい感じがしないのが不思議です。
上村松園「花がたみ」(7/3~26)
花筐(はながたみ)は、世阿弥作の能の一曲を題材にした作品です。
ザックリ言っちゃうと、愛し合ってた二人が別れるときに男性から文と花筐を渡されます。
別れを悲しんだ女性は受け止められず狂ってしまいます。
数年後に狂った姿で彼の前に現れた女性が自分が渡した花筐を持っていたことで、狂女がかつて愛した女性だと気づいた男性は女性を受け入れます。
愛が復活したことで、女性は正気に戻ります。ハッピーエンドですね。
目はうつろだし、着物は乱れているし、扇子は破れて落ちてるんだけど、なぜかしっとりした感じを受けるのは「高貴な女性」だからでしょうか。
甲斐庄楠音「幻覚(踊る女)」(7/21~7/26)
表情もポーズも妖しさ満点、壁に映った影に恐ろしさが倍僧されている。
たくさんの髪飾り、半衿がガッツリ見える着付けなのに、素足。
この違和感がより一層狂気を感じさせます。
「幻覚(踊る女)」を見たい人多いと思いますが、展示期間が短いので注意してください。
甲斐庄楠音「舞ふ」(7/28~8/2)
「舞ふ」は「幻覚(踊る女)」と似てるポーズですが、受ける印象がかなり違います。
「麗子像」で有名な岸田劉生は甲斐庄楠音の作品を「デロリとした絵」と表現しました。
わかる~うんうん、デロリとしてる(笑)
私はデロリ感、好きです。
こちらの作品も展示期間が短いので、注意してくださいね。
甲斐庄楠音「横櫛」(7/28~8/15)
これ、自分の目で直接見てみたい作品。
同じタイトルの「横櫛」ですが、雰囲気が全然違います。
左は、亡くなった兄嫁をイメージして描いたもので、顔色が悪くどんよりとした表情で、これから死が待っている感じがします(京都国立近代美術館所蔵)
右は、作者が婚約者に裏切られた恨みつらみで背景に毒婦の「切られのお富」を描いた「横櫛」を描いたのち、毒婦部分を短冊に描き替えた作品(広島県立美術館所蔵)
2枚の「横櫛」を同時に鑑賞できるのは、うれしいですね。
甲斐庄楠音「春宵(花びら)」(7/3~19)
「デロリ感」満載!おんなの「醜い」部分が強調された作品。
この作品見たら、クエンティン・マサイスの「醜女の肖像」を思い出しちゃう。
北野恒富「淀君」
大阪城落城寸前の淀殿(豊臣秀吉の側室)の姿が描かれている。
こどもの頃に生まれ育った小谷城が落城、母(お市の方)の再婚で一緒に行った北の庄城落城を経験し、最後は嫁ぎ先の大阪城落城で秀頼とともに自害したとされている(逃亡・生存説あり)
いくら戦国時代とはいえ、そうそう落城を経験するものではないだろうし、攻めまくられてもうダメとなってから、父や母を置いて救出されるときの気持ちは・・・ツラスギル。
大阪城落城では今までの記憶が蘇ったに違いない。決意の表れのような表情が凛々しい。
月岡芳年 魁題百撰相の辻弥兵衛盛昌(7/21~8/2)
血だらけで青い唇の青年。痛々しい姿なのに表情は痛そうでもなく、焦っているようでもなく、落ち着いて今の状況に考えを巡らせているように見えます。
あやしい絵展 まとめ
東京会場が緊急事態宣言により早期閉幕となった「あやしい絵展」。
大阪会場で開催されています。
大阪会場は日時指定ではないので、思い立ったらすぐに行くことができます。
甲斐庄楠音作品を全て見ようと思うと3回行かなければなりません。
「春宵(花びら)」7/3~19日、「幻覚(踊る女)」21~26日、「舞ふ」7/28~8/2日
迷うなぁ~どうしよう。
公式サイト あやしい絵展
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