岡本太郎「明日の神話」渋谷の連絡通路の壁画を見上げてみよう

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岡本太郎 明日の神話

 

JR渋谷駅と京王井の頭線の連絡通路に岡本太郎さん作品「明日の神話」はあります。

岡本太郎さんの代表作と言えば、大阪の万博記念公園にある「太陽の塔」が有名ですが、この「明日の神話」は「太陽の塔」と同時期に制作され、塔と対になる作品となっています。

 

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「明日の神話」の数奇な運命

 

岡本太郎 明日の神話プレート

 

明日の神話」は、メキシコのホテル経営者からの依頼でメキシコで制作されたものですが、依頼者の経営状態の悪化によりホテルは未完成で人手に渡り「明日の神話」は行方不明となります。

その後、2003年メキシコシティの郊外の資材置き場で発見されます。
発見までの間は屋内の資材置き場で保管され、ほとんどダメージがなかったのですが、半年後にメキシコに行くと、屋根のないところで保管されており、ひび割れがあり無残な状態になっていました。

再生プロジェクトを立ち上がり、日本に輸送し修復後、日本テレビ・東京都現代美術館にて一般公開されます。

2008年3月からパブリックアートとしてJR渋谷駅と京王線の連絡通路に設置されています。

アメリカの水爆実験により第五福竜丸が死の灰を浴びた事件をモチーフにしています。
ピカソのゲルニカに通じるものがあるように感じます。

「明日の神話」は大きさの違う下絵が5点現存し、29㎝×181.5㎝からだんだんと大きくなり、550㎝×3,000㎝になりました。

岡本太郎 明日の神話 渋谷連絡通路

 

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測ったかのようにピッタリと収まった「明日の神話」

 

東京都現代美術館で特別公開された後、被爆地である広島市・長崎市・太陽の塔のある吹田市・岡本太郎記念館に近い渋谷区が誘致活動を行った結果、多くの人の目に触れ、絵をガラスで覆わず露出展示ができる場所ということから、渋谷のJR駅と京王線の連絡通路に恒久設置が決まりました。

この連絡通路は道路交通法の道路にあたるため、商業目的に利用できず白い壁のままだったのです。

壁への設置は、気づかないくらいほんのわずか斜めにするとピッタリ収まったんです。
あの大きさのものがピッタリって、見えない何かがが働いているとしか思えませんね。

実際に行くとエスカレーターの位置が少しズレていたら、ハマらなかったとわかります。

岡本太郎 明日の神話

 

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「明日の神話」は、左下と右下に空間があります

 

2011年に右下の空白部分に絵を付け加える事件がありました。

Chim↑Pomというアーティスト集団が、福島の原発事故をイメージした絵をベニヤ板に描いて右下の空白部分に両面テープで貼り付けたのです。
この事件は「悪質だ」「作品を傷付けていないから」と賛否両論ありました。
太郎さんが生きていたしたら、笑って許されたように思います。

その後、Chim↑Pom展が表参道の岡本太郎記念館で開催され、付け加え事件のときの絵も展示されました。岡本太郎記念館の館長さんの洒落っ気に笑いました。

 

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深夜に行われる1年に1度のすす払い

 

「明日の神話」は、ガラスなどのカバーで覆われていないため、一日30万人もの人が行き交うたびに舞い上げるホコリが付着してしまいます。

1年に1度、終電~始発電車までの間の深夜「すす払い」が行われます。

幅30m、高さ5.5mもある大きな壁画なので、作業は4日間に分けて作業が行われます。
絵の具が剥がれたりしないように慎重に刷毛で落とし、掃除機で吸い取る地道な作業が黙々続けられます。

 

連絡通路として利用されてる方も、一度壁画を見上げてみてください。
こころに刺さるものがあるはずです。

 

 

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爆発空間!岡本太郎記念館

 

明日の神話」のある渋谷から近い南青山に「岡本太郎記念館」があります。

岡本太郎記念館は、太郎さんが84歳で亡くなるまでアトリエ兼住居だったところで、50年近く生活した場所です。

 

岡本太郎記念館 表参道

 

館内の様子

 

館内へはスリッパに履き替えて入ります。

岡本太郎がいた当時のままのアトリエ

 

岡本太郎記念館 アトリエ

 

制作をされていたアトリエが当時のまま公開されており、絵の具や刷毛などがずらりと並んでいます。

作品を間近で見ることができます

 

岡本太郎記念館 太陽の塔

 

ミニチュア「太陽の塔」があります。

 

岡本太郎記念館 庭

 

庭にでることもできます。

座ることを拒否する椅子」という作品の椅子がたくさん置いてあり、本当にとても座り難そうで、座ることができません(笑)

 

岡本太郎記念館 庭

 

ぷぷっと笑っちゃうようなオブジェがあちこちにあります。

ショップには、ここでしか手に入らないグッズやガチャもあります。

 

「岡本太郎記念館」基本情報

開館時間 10:00~18:00(最終入館 17:30)

休館日 火曜日(祝日の場合は開館)・年末年始(12/28~1/4)及び保守点検日

入館料 一般 620円(520円) 小学生 310円(210円)
※( )内は、15人以上の団体・インターネット割引料(公式サイトで割引券印刷)

アクセス 東京メトロ「表参道」駅より徒歩8分

 

併設されてるカフェ「ア・ピース・オブ・ケイク」は入館料なしで利用可能です。
営業時間 11:00~19:00(L.O.18:30)

〒107-0062 東京都港区南青山6-1-19
TEL 03-3406-0801 FAX 03-3409-5404

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