変態すぎる芸術家の愛憎劇 オスカー・ココシュカ

失恋 赤い太陽

オスカー・ココシュカは、グスタフ・クリムトに見出されたウィーンの画家です。

ココシュカのアルマに対する執着が、変態すぎておもしろいです。

ココシュカの執着がスゴイ!

オスカー・ココシュカのアルマへの愛は、凡人には理解できません。

元カレ・元カノが忘れラれない人って結構いると思うんですが、ココシュカは突き抜けてます。振り切ってます。

ココシュカの相手は、有名な作曲家グスタフ・マーラーの未亡人アルマ・マーラーです。

アルマはとても美人で才女。マーラーが亡くなり未亡人となったアルマとココシュカは恋愛関係になります。この頃に描かれた「アルマ・マーラーの肖像」は、東京国立近代美術館にあります。

マーラーの束縛から開放され自由になったのに、今度はココシュカの嫉妬と猜疑心にアルマは嫌気がさしてしまい、マーラー存命中の不倫相手の建築家とまた付き合い始めます。

ココシュカが、第一次世界大戦に出征してる間にアルマは建築家と結婚してしまいます

ココシュカは戦地で頭部に負傷、アルマの結婚のダブルパンチにより精神的にまいります。

アルマを失った淋しさを埋めるため、ミュンヘンの人形作家にアルマの等身大の人形の作成を依頼します。アルマの外見の詳細が書き連ねてある人形依頼書が残っています。

完全にイッちゃってます。

怖い!怖すぎます。

そして、出来上がった人形の出来が酷いんです。
依頼書ちゃんと読んだのか!と問い詰めたくなるような代物(笑)

ココシュカはこの人形を着飾って連れ歩き架空のデートを楽しんでいたという説がありますが、人形に不満を持っていた芸術家が、そんなことするかなぁ~と疑わしいです。

人形をアルマに見立てたポートレートがあります。
これは許せる範囲ですが、人形でなく写真でよかったんじゃないかと思います。

自宅に売春婦を呼んで大騒ぎをした際に、人形がワインまみれになって首が取れてしまったため、胴体を庭に放り出したところ、殺人事件だと大騒ぎになったというオチがあります。
警察官に踏み込まれたとき、全員が泥酔して寝ていたとか・・・やるなココシュカ。

ここまでやりきると、だんだん可愛く思えてきましたココシュカさん。

男は保存、女は上書きと言われていますが、ココシュカのアルマへの愛は、別れたあとも保存できずにすっと作業中だったんですね。
人形を捨てて保存できたのか?それとも、消去したのか?

ここまで執着されたアルマは、どんな気持ちだったのでしょうね。
※ アルマの人形画像など、ググるとあります。

ココシュカとアルマをモデルに描かれた「風の花嫁」がココシュカの代表作です。